老人ホームで働く心構え

高齢化が進む日本において介護職は今後さらに重要度が増していくと考えられる職業のひとつである。介護が必要となった高齢者の受け皿となっている老人ホームで働く上での心構えを紹介する。

老人ホームに限らず、介護の仕事は体力が必要だが、自分の言う事を聞いてくれなかったり、ワガママを言われたり、時に理不尽な思いをしたりと、精神的に辛い思いをすることがある。さらに老人ホームは利用者にとって”終の棲家”となることもあり、お世話をしていた利用者の不幸に心を痛めることもあるだろう。

そういうときは気持ちを切り替え、辛いことにばかり目を向けず、明るいことを考えることが大切だ。利用者と日々接する中で必ずやりがいを感じる瞬間もあるはず。精神的に辛い時は、過去の良い経験を思い出して気持ちを切り替えてモチベーションを維持する事も時に有効である。

そもそも利用者を自分の意のままに操ろうというのが傲慢であると考えると向き合い方も変わるかもしれない。医療は完治すれば終わるが、介護に終わりはないのだ。気長に考えることで、心に余裕が生まれるかもしれない。

高齢者の介助をするには当然高齢者への敬いの気持ちも必要である。生きている限り老いは避けられない。将来の自分や家族と重ねて、高齢者の立場になって考える事が大事だ。

老人ホームで働く人は根底には誰かを支えたいという立派な想いを持っている人が多い。しかし日々の忙しさに流されて、初心を忘れてしまうことがどうしてもある。辛くなった時は、自分がその職を志した”志望動機”を思い出すと良いだろう。